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映画「夜のピクニック」原作者の恩田陸さんの本はまだ多くを読んでないのですが、「三月は深き紅の淵を」の第二章「出雲夜想曲」という短編が特に気に入っています。

東京駅から出雲行き寝台車に乗車する30〜40代の編集者の女性二人組が第一章のテーマになった本の作者探しに出発するところから物語は始まります。寝台車での旅が詳しく描かれ、鉄ちゃんでなくても十分楽しめるし、ここだけを読むと仲良しの女同士で旅したい気持ちになります。

出雲への旅の車中、本の所有者であった父(女性のうちの一人)の友人という架空の作家の名前やプロフィール等を語る場面が登場します。

この架空の作家を上記の二人が謎解きする部分が、知的な遊びのようでとても楽しいのです。話に出てきた作家が実在の作家の誰に相当するかというのは、作家や文学者の知識が不十分なのではなはだ曖昧なのですが。作家を解く鍵になる出雲の地酒(これ一度飲んでみたいです)の能書きを読む場面も印象的です。

出雲に到着すると、かの有名な神社を参拝。まだ寝台車の延長で観光気分を楽しめます。

その後の作家の娘の家を探す場面では、また雰囲気ががらりと変化し、ミステリーの色合いが濃い記述になります。最後は女性二人の関係が分かる仕掛けが。


本作は後に書かれた「まひるの月を追いかけて」の原型になった短編だと知りました。まだ未読ですが、読者レビューから「出雲〜」のストーリーの方が馴染み易く感じます。


この本には相互に関連する四章が収められ、郷愁、謎、懐かしさを感じさせる短編が揃っています。

いつか本作および他章のいずれかが映画化されるといいなと思います。



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ありがとうございます。短編小説は読みやすいのに、何故か深く印象に残ります。

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