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銀座メゾンエルメスにて、鑑賞。
http://www.maisonhermes.jp/ginza/

1974年 フランス 77分 モノクロ 35mm
監督 ベルナール・ケイザンヌ
原作 ジョルジュ・ペレック

眠る男

Amazon
原作は、少々値が張りますが、古書店で購入可能。

パリの屋根裏部屋に住む学生の、空想彷徨の映画。
観るまで、孤独を愛する青年が思いのままに(どちらかというと楽しく)街を散策するストーリーだと捉えていたら、これが戸外での日常が困難になる難儀な話で、しかも私個人の隠したい経歴とも見事に合致する様にひたすら驚愕しました。

実験的であるが、他の類した作品のようにわけがわからないかと言うとそうともいえず、観た方の心に深く分け入る映画であると素直な気持ちで感動したしました。
(実際、鑑賞後アンケートを書かれていた方がちらほら。)
起承転結が曖昧であるけれど、禁忌の部分のメッセージは明確に受け手に伝わっていたのではないでしょうか。
(女性のナレーションが次第に鋭くなり、映像も廃墟や恐怖を想起させる群像が多くなって来る部分)

主人公の学生が日常を放棄した曖昧な時間に観る、場末らしき劇場での描写。
自分が映画鑑賞を若い頃趣味としたのが、まさにそのような後ろ向きな目的であったのを悲哀と共に思い起こしました。
一人の食事、ピンボールetc.拠り所のない空想の彷徨が続きます。
散歩時にベンチで出逢う無表情な老人も、限りなく遠い存在(日時計を例えにしていたのが印象的でした)。

私も過去にこのような生きづらくなった経験があるし、親類や知り合い等にもこのタイプが割りと居るので、(いずれも遠隔地に居住してますが)何処かでこの映画を観る機会に恵まれるように願っています。




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ありがとうございます。

観ながら考えましたが、『眠る男』の映画または原作による高校生以上の一般学生への授業を提案します。
監督名で作品販売されていないようですので、フィルムは入手が難しいかもしれないですね。
代わりに(パンフレットにも類似作品として載っていた)アラン・レネ監督でも参考になりそう。
あるいは比較的取得可能な原作本なら、きっと喰い付きの良い授業になるのではないでしょうか。
(悲惨な事件等、かなり問題のある資料を題材にする教師が増えている昨今ですから)



2/22は竹島の日
-Takeshima is Japanese Territory-
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