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SNSで懇意の方よりの提供にて、本とDVDを拝見しました。

『消えた心臓』

M.R.ジェイムズ傑作集 (創元推理文庫 528-1) より

この傑作集、現在では近年刊行の文庫(2001年度版)が出ているようです。

下記のドラマ化された作品より、原作では当然ながら館の主である魔術研究家の描写が詳しく描かれ、M.R.ジェイムズ描くオカルトの特性がかなり強調されているなあと感じました。
本書では遺体が少年により浴室で発見されるのがドラマと違うのですが(映像ではそれが幻)、孤児少年の自然体の可憐さは余り伝わってこないですね。
他に行き場のない孤児が引き取られ、風格ある屋敷で世話をされるところまでは童話のように平板ながら、魔法を信奉する狂人博士に犠牲になる(あるいは亡者に復讐を受ける)物語はゴシック恐怖譚では典型の愉しみであり、醍醐味ではないでしょうか。

本作より他の収録作品において、英国の地誌学や博物学の描写が精緻を極め、古い翻訳ではありますが紀田順一郎氏による名訳が、好古家にとって大変興味をそそる内容になっています。




【映像】
Lost Hearts(TV 1973)
http://www.imdb.com/title/tt0216888/

本の内容より、恐怖度はかなり薄まっています。ホラーが苦手な方でも大丈夫かも。
嵐が丘やジェイン・エア等英国らしい文学作品が好きな方はお薦め。
(しかし、相当古いので中古市場でも見つけるのは困難か。)

消えたジプシーの子供が持っていた楽器が珍しくて、wikiを調べてみました。
Hurdy gurdy
古くはルネサンス時代からある楽器だそうです。
物語の中で、幽霊の出現を恐れた館の主人により燃やされてしまうのですが、誠に勿体ない。

ドラマゆえ主人公の少年の危機はあっさりと解決してしまいますが、このお屋敷には、他に使用人がいないのか、あるいは村人は何処にいるのかとか、余計な事が気になってしまいました。

imdbのユーザー評にあるように日本でも、古いBBC作品の放映があると嬉しいですね。





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ありがとうございます。
上記原作の映画化作品は、他に『悪魔の呪い』ジャック・ターナー監督(原作「人を呪わば」)があります。
imdb
コメディ?と見間違うジャケ写ですが、原作では最も恐怖感を覚えた作品なので、こちらも是非。

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